東京都写真美術館「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」感想

東京都写真美術館「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」を見てきました。

フランスのロベール・ドアノーは1939年に活動を始め、50年以上、日本の本橋成一は20世紀後半から現代まで、活動の時代は少し違いますが、両者とも庶民のありようを写真作品としてきたようです。

展覧会の全体像については、上のリンクを見てもらうといいですね。会場でも流されている動画も見られるので、参考になると思います。

ここでは、全体を通して感じた、本橋とドアノー、両者の写真作品のありようという点で心を動かされたところを記録しておこうと思います。

さて、写真作品に対しての感動を表現するとき、例えば「今にも動き出しそう」とか「いろいろな背景が想像できる」とか、いろいろな言い方があるかと思います。

では、今回の展示の、本橋とドアノーの作品はというなら、「直接写っていないものまでしみだしてきそう」ですかね。

今回の展覧会の写真は、一部を除き白黒写真です。それから、テクニカルな構図なわけではなく、いわゆる「映え写真」でもないし、テクニカルに構成された「芸術写真」でもないと思います。

とはいえ、ありのままを撮ることでよりリアルなものを撮った、という感じでもないと思います。上に貼ったリンクのページにある両者のコメントには、撮る対象への愛、信頼、想いが語られていますが、それだけではない、いやそれゆえなのかもしれないが、精緻な眼というか、もっとたくさんのものを捉えているような、そんな気がします。

だからこそ、撮る対象の、いろいろな感情、風景のうちにあるものの状態、音、色、いろいろなものが、しみ出してくるように、感じたのかな、と思っています。

とにかく、少し新しい感じでもあり、小さい展覧会でもあったので、2周してしまいましたね。

まあ、もしかしたらひさびさに、いわゆる展覧会を見たがゆえのことだったのかもしれませんが、会期は 2023/09/24 まであるので、ぜひ見に行ってみてはどうでしょうか。


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